ナビ7
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第2回 「アート鑑賞セラピー」とプレゼントのお知らせ [2014.2.16]
「アートセラピー」(art therapy)は絵を描くことによって、心の病の原因を探りながら心の成長をはかり心の病を治す療法であり、芸術療法の一つとして確立されて、欧米や日本でも普及してきているようである。
これに対して、筆者の提案する絵をみることによって心の病を治す「アート鑑賞セラピー」はまだ科学的に理論化されたり学問として確立されているわけではなく、仮説であり「夢」である。しかし、絵を見て感動し人生がかわったという経験は人間の今までの歴史の中であったし、今後もある現象であろう。
いろいろな英訳が考えられるが、現在は‘art enjoying therapy'というのがいいのではと思っている。
この考えにいたった直接のきっかけ、動機は本ホームページのナビ6「細山敏之のプロフィール」中の第8回『「進化する密教(仏教)」と「アートセラピー」』[2014.2.5]に書いたが、本頁の第1回として下に再掲載した。
似た関係が音楽療法にもいえる。「音楽療法(music therapy)」が演奏をしたり歌ったりすることで心の病を治す療法であるとすれば、音楽を聴くことによって心の病を治す「音楽鑑賞療法」(music
enjoying therapy)である。これはモーツアルトなどの曲がいいとわかり進んできているようである。
一般的に創作的な行動をする「芸術療法」に対して、芸術を楽しむ「芸術鑑賞療法」が確立されていいように思う。
さて、「アート鑑賞セラピー」が確立されて広がるために、また新しい完成度の高い作品創りのために、断片的ではあるが、筆者の体験や気になっていることの一部を、参考までに記しておきたい。
@高校2年(群馬県)の修学旅行で京都・奈良・大阪へ行ったとき、京都の広隆寺で弥勒菩薩の顔の温和な澄みきった表情をみて感動した。当時、劣等感や自律神経失調症などに悩み暗い内面や表情であった自分より生きて澄んでいる表情に思えて救われた。この表情は心理的に内面が澄んでいないと出てこない表情で、人間以上に生き生きとしていた。仏像に関心をもち始めた初めての体験である。
A20代後半に深層心理学者のユングの自叙伝を読み、彼が精神分析家フロイトと別れた後に精神的な病になり、絵を描くことが好きで、最終的にマンダラの絵を描いたときに心の病が治ったことを知ったこと。その後、真言密教に両界曼荼羅があることを知り密教にも関心をもつようになった。自分の進路が上手くいかなかったことや友だちの自殺などがあり、20代前半から幅広く宗教書を読み、短い期間であるがヨガ道場や禅宗の寺などにも行ったりしていた。
B50代になり京都の東寺でやっとホンモノの両界曼荼羅をみる。東寺で両界曼荼羅のポスターを買い、部屋に飾っただけでも部屋が明るくなったが、元気がないときや心が混乱している状態のときに見ると心が落ち着くことに気づく。正式な解釈とは異なるかもしれないが、胎蔵界は内的な世界、中心があり広がっていく世界、宇宙などを表し、金剛界は陰陽の和合で成り立つ現実社会で上中下の秩序のある世界であることなどを感じさせてくれた。
C武蔵野美術大学の学長などをされた画家の前田常作(1926〜2007)の現代的で独創的なマンダラの絵に魅かれた。きれいな色彩で宇宙的な広がりがあり、美と光が感じられる絵である。歴史的な曼荼羅や仏像、仏画の模写、復元なども尊いが、もっと現代的で独創的な作品が工夫され創られてもいいように思われる。日常生活の中で仏を親しみやすく見られるようにしようとする筆者たちの試みも、その一つでありたい。
D仏像、仏画、経典などを通して、如来、菩薩、明王などを自分の心の深層に発見できれば、ユングがいう人類に普遍的な集合的無意識に到達したことになる。そして、心の病が治ることになる。
E宗教全般に関心があるが、信仰というより、科学と似た面があり「宗教は真、愛、善などを究めようとしている」もので、精神、心を発展、成長させる精神療法、心理療法としても有益であると思っていること。
F今までの自分の関心や知識、体験などを発展、統合するかたちで、作品・商品創りをしたいと思っていること。
<プレゼントのお知らせ>
今後「アート鑑賞セラピー」になる作品・商品創りを充実させ広めていくことに参考にさせていただくために、下記の第1回『「進化する密教(仏教)」と「アートセラピー」』[2014.2.5]中の「テトテ」に掲載した7作品をご覧いただき、次の6項目中の1項目以上を選んで応募してくださった方には、先着10名の方にお好きな絵1枚を無料でプレゼントいたします。
@絵画、イラスト、写真、彫刻、フィギュアなど何でも可能で(以下同じ)、ご自分が出合ったお薦めの作品と簡単な説明。。
Aご自分で創作した絵、彫刻などがあり、「アート鑑賞セラピー」用にいいと思われる作品と簡単な説明。
Bこれから創作をしてみたい、あるいは筆者とコラボレイションをしてみたいという方は、そのテーマ、ジャンル。
Cご自分のホームページ、あるいはツイッター、ブログ、口コミ、他など(なんでも可)に紹介していただける方。
D「テトテ」に載せた7作品、あるいは今後の作品創りに対しての前向きの建設的なご感想、ご意見をいただける方。
E今後、五如来の二尊像(4点)、三尊像(5点)、五菩薩(5〜7点)、五明王(5〜7点)、五天(5〜7点)、四天王(4〜5点)、七福神の単体(7点)などを予定しています。購入を検討してみたいと思われる方。
応募の方法:
応募先のメールアドレス: hosoyama@emobile.ne.jp
応募内容: ご希望する作品名と簡単な理由、ご氏名、ご住所、電話番号、年齢、性別、職業、連絡可能なメールアドレス。上記6項目のうち該当する番号と簡単な説明など。
注 : 携帯電話やスマートフォンからの応募で、迷惑メール防止対策としてパソコンからのメールを拒否をされている方の場合には、スマートフォンから返事をさせていただきますので、念のため「携帯電話使用」or「スマートフォン使用」などと付け加えてください。記入もれがあり連絡不可能などの理由で届かなかった場合には、ご了解ください。
お礼: 応募していただいた方の中から、特に参考になった3名の方に2枚目の絵をプレゼントさせていただきます。
ただし10名に達した後になり、少し遅くなると思いますので、ご了承ください。
ご指導、ご協力、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。
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下記は、本ホームページのナビ6「細山敏之のプロフィール」中の第8回『「進化する密教(仏教)」と「アートセラピー」』[2014.2.5]を本頁の第1回として再録したものです。
第1回 「進化する密教(仏教)」と「アートセラピー」 [2014.2.5 2.18一部修正]
久しぶりにホンモノの両界曼荼羅と立体曼荼羅を見たいと思い「空海と密教美術展」(東京国立博物館、2011.9.14)へ行ったとき、一番大きな曼荼羅が片方ずつしか展示されていなかったこと(傷がついたためor劣化を防ぐためor見所を分けるため?)と、立体曼荼羅の中心に一番大切な大日如来がない展示だったことに、正直なところがっかリして、自分なりに密教と美術の魅力、意義などを人々へ伝えるお役に立ちたいと思い、当時決まっていた予定を変更させていただき、取り組みはじめた。ただし、単行本をつくるのではなく、絵を1枚ずつつくり、最終的に新しいシンプルな曼荼羅をつくってみたいと思った。
まず胎蔵界と金剛界(両界)の大日如来の絵をマンガ家の石田おさむさんへ依頼した。曼荼羅にはたくさんの仏が描かれているが、人々に親しまれてきた重要な仏を絵にしたいと思い、次に釈迦如来、薬師如来、阿弥陀如来を依頼した。
昨年3月に大阪の四天王寺で天台密教系最古といわれる両界曼荼羅をみたことを機に、弘法大師空海によって完成された真言密教に対して、伝教大師最澄の弟子の円仁、円珍、安然らが「顕密一如」(密教以外が顕教)という教義、理論を確立し天台密教を完成したことを知った。その意義はまだあまり一般の人々には知られていないし、その成果も現代にいたるまで生かされていないように思われた。しかし今後、未来において非常に意義、意味があるように感じた。
新しい組み合わせの二尊像や三尊像の絵をつくっていたときであるので、「顕密一如」の考え方は理論的な裏づけをしてくれているように思われた。そして絵は、その理論・教義を広めることにも役立つのではないかと思った。
釈迦から始まった仏教の歴史を考えると、仏教は分化しながら進化してきたともいえる。また密教も進化してきていることから、「進化する仏教」「進化する密教」という視点から、経典や伝統の重要性を尊重しつつも、経典や伝統などにとらわれすぎずに「アート」として創作させていただいている。
密教や仏教が発展し進化してきた一方で、弊害としては自分の宗派、教義のみが尊いとする指導者がでてきたことから、宗派・宗教の対立が生じやすくなったことである。「顕密一如」の考え方は「自分だけでなく他者も尊い」ということで、宗派・宗教の対立を防ぐ意義がある。各宗派のよさを生かしながら統合していく試みがあってもいいように思わる。そのためにも二尊像や三尊像の絵が役立つのではと思い始めている。
それに優るとも劣らず重要なのは、個人の心身を明るく元気にして生きることや、精神的な成長、心身の統合にも役立つ絵になることであろう。
近年「アートセラピー」、芸術療法などが発展してきている。絵を描いたり創作することを通して、心のトラウマ、原因を探りながら、心の成長をはかり、心の病を治していく方法である。
仏画や仏像などの絵画や彫刻などは人の心を広げて深める効果がある。筆者らがつくる絵が広い意味での「アートセラピー」に役立てばと思っている。広い意味での「アートセラピー」とは、正しくいうと「アート鑑賞セラピー」といえるであろう。つまり、絵を見ることによって心の成長ができ、心の病が治るきっかけが得られることである。ただし、絵に感動して瞬時に治る場合もあるかもしれないが、一般的にはそれなりの時間が必要であろう。
「アート鑑賞セラピー」については、本ホームページで別の項目を設けて説明をしたいと思っている[本ナビ7として実現しました。2.16]。
美と光が感じられる絵がやっと完成したので、多くの人々にみて活用していただきたいと思い、誰でもが無料で掲載できる手作りマーケットサイト「テトテ」に先日載せさせていただいた。
マンガ家の石田おさむさんとのコラボレイションによる作品は、「胎蔵界の大日如来 慈悲」「金剛界の大日如来 知恵」「釈迦如来 抜苦与楽」「薬師如来 心身治癒」「阿弥陀如来 極楽往生」(各々リンクしていますので、クリックするとみられます)です。
近々、上記の五如来の二尊像、三尊像を載せたいと思っている。現在は5体の菩薩に取り組んでもらっています。
また、イラストレーターの北村卓士さんとのコラボレイションによる作品は、「七福神 宝船と大宝塔」「七福神とダイヤモンド富士」である。
いずれもコラボレイションによる作品であることから、「コラボレイターズ」というニックネームで登録、公開させていただいた。
ご覧をいただき、ご活用をしていただければ幸いです。
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